争いと和み

帰りの電車での話。
 
 
 

俺は7人掛けの座席の左から3番目に座りました。
1番左にはあんちゃんが携帯をいじってたと思います。
彼と俺の間には1人分の空きスペース。
 

電車が出発する直前、俺の左隣にお姉さんが座りました。
お姉さんは座るなり携帯を開いたと思います。
左から、男、女、俺の順番。
と、ここまではOK?
 

電車が動き出して数分後。
隣の女の肩がやたらと俺の肩に当たりました。
俺と女の間には若干のスペースがあるにも関わらず、です。
『なんだ???』と思い、視線を左に向けてみると…
隣の女の左肘と、さらに隣の男の右肘がやたらと動いてます。
動いてますってか、、、ぶつかりあってます。
それも何度も何度も。
 

・・・どうやらお互いが、自分の肘の上に
相手の肘を置かれるのを嫌がっているみたい。
 

喧嘩に発展してもイヤなので、俺の右隣の太っちょな男が
細身の男と入れ替わったすきに、俺がちょいと右にズレてみました。
これで俺と女の間にはさらにスペースができたわけです。
『これで女がこっちにズレれば小競り合いもなくなるべ』
そう考えたんですが…男と女の壮絶な肘の領有権争いは熾烈さを極めてきました。
女のプライドがこっちにズレることを許さなかったのか。
もしくは単純に俺の方に寄るのがイヤだったのか。
 

・・・おそらく後者なんでしょうよ。
 
 
 

ほどなくして、争いは結末を迎えました。
男が降りる駅に着いたようです。
と、同時に女も座席を立ちました。
きっと階段を降りるときにも争いをすることでしょう。
 

と、ここで一つ意外な事実が判明。
よくよく見てみたら…男だと思ってた人は女だった!
しかも、若いの!
 

それにしても…なんだかなぁ〜。
 
 
 
 
 

もうひとつ。
 

俺の向かいには外人さんが2人、並んで座っていました。
ジョンとポールの2人です。
肘争いをしていた2人が降りた後、電車内が空いたのですが、
そのタイミングでポールは降りる駅を確認したくなった様子。
周囲に立っている人がいなかったので、扉の上にある路線図を見るため立ち上がりました。
 

路線図を食い入るように眺めるポール。
それを不安そうに見つめるジョン。
それをほのぼの眺めるチャック。
 

電車が某駅に到着しました。
ポールは現在の駅名を確認するために、開いた扉から顔を出しました。
ジョンも背後の窓から駅名を確認しようとしています。
チャックは携帯でメールを打っています。
 

すると、ポールが顔を出している扉とは別の扉からおじいちゃんが乗り込んできました。
おじいちゃんはテクテクと歩いてきて、さっきまでポールが座っていた席に座り、
即座に眠る体勢を整えました♪
ジョンはコレに気づきましたが、ポールは気づいていません。
 

と、ここでポールは現在の駅名がわかったようで、
満面の笑みを浮かべながらジョンにそれを伝えようとした瞬間…おじいさんに気づきました。
そんときのポールの顔はこんな感じ → (゚Д゚;)
ジョンはちょっと泣きそうw
チャックは笑いをこらえるのに必死w
 

その後、数駅の間ポールはつり革とお友達になりました。
 
 
 

いや〜、和んだ和んだ♪